06外構・エクステリアの「シンボルツリー」の選び方

庭・外構の計画をするときに、重要になるのがシンボルツリーとなる樹木の種類や性質の選び方。

樹木は大きく分けると、落葉樹(らくようじゅ)と常緑樹(じょうりょくじゅ)に分類されます。
そんな落葉樹と常緑樹の違い、それぞれのメリット、デメリット、シンボルツリーを選ぶ際のポイントについてご説明させて頂きます。

落葉樹

落葉樹とは、冬に全ての葉を落とし、春になると新しい葉を出す樹木のことをいいます。
葉の色や枝振りがやわらかな雰囲気のものが多く、1本で存在感を出したい時に適しています。

晩秋から落葉を始め、冬には枝だけになり、春先には下草に日光を与え、落とした葉は下草の栄養分となります。
幹が1本の「1本立ち」と、複数の幹が根元から分かれて出ている「株立ち」があります。

落葉樹の代表的な樹木

  • ハンノキ

    栄養の乏しい土でも丈夫に育つほど生命力がり、よく川原や公園の池の護岸及び砂防を目的に植えられています。10月頃になると小さな松ぼっくりのような実をつけます。

  • アオダモ

    爽やかで華奢な立ち姿が人気の落葉樹です。管理の手間も少なく、ふわふわとした花を咲かせます。高木に分類されてますが、樹高は冬の剪定時にある程度抑えられます。

  • エゴノキ

    枝が横に広がり、解放感と涼しげな印象が美しく、5~6月頃に咲く白い鈴なりの花がとても可愛らしく人気のある落葉樹です。時折ピンクの花を咲かすエゴノキもあるようです。

  • スモークツリー

    初夏に名前の由来にもなった煙のような独特な花を咲かせます。ドライフラワーや切花として飾るのも人気で近年どんどん注目度が高くなっています。暑さにも寒さにも強く生命力旺盛せなため剪定はしっかりとやりましょう。

  • ヒメシャラ

    椿に似た花を咲かせる落葉樹です。葉が落ちた後も赤褐色の太い幹がツヤツヤと輝き、樹形もきれいなため、昔から庭木として愛されてきました。乾燥した場所は苦手なので夏の強い日差しが当たる場所は避けましょう。

  • Merit

    • 紅葉が美しい
    • 足元の下草が育つので自然さを演出できる
    • 芽吹きから落葉まで、移りゆく季節を体感できる
    • 花が美しく楽しめる種類が多い
  • Demerit

    • 葉が落ちるので掃除が大変
    • 冬の彩りが失われる
    • 夏の暑さ乾燥に弱い種類が多い

常緑樹

常緑樹とは、冬に葉を落とさず一年中緑の葉を茂らせる樹木のことをいいます。
葉が厚めで、一年を通じて葉を落とさない、どっしりとした重厚感がある木が多いです。

目隠しとして使うこともできます。
一年中葉が多い茂り、鑑賞には良いですが、庭の場合下草が育ちにくい面もあります。

常緑樹の代表的な樹木

  • シマトネリコ

    小さめな葉が密集して茂るので見栄えが良く、洋風でも和風でも合うので人気のシンボルツリーです。また密集した葉は目隠しとしても優秀でフェンスの代わりにもなります。

  • オリーブ

    近年、人気の高いオリーブの木。金木犀によく似た小さい花を咲かせ、葉の裏側には白い細毛が密生していて、風が吹くときらきらと銀灰色に輝きます。ドライリーフなどにアレンジできるのも人気の理由です。

  • ハイノキ

    高さは4m程になる高木で、夏から秋にかけてできる実は黒紫色に熟し様々な野鳥が食べに来てくれます。涼しげな葉の雰囲気や野趣のある樹形が魅力で、根強い人気があるシンボルツリーです。

  • 常緑ヤマボウシ

    通常のヤマボウシは落葉樹ですが、常緑ヤマボウシは耐寒性が強く一年中葉が繁り、花も実も楽しめます。樹高もコンパクトに収まるので、植える場所が限られているお家や、お手入れが面倒だけど、緑が欲しい方におすすめの樹木です。

  • Merit

    • 常に葉があるので目隠しとして最適
    • 葉を一度に落とさないので掃除が楽
    • 暑さ・乾燥に強い植物が多い
    • 生長が比較的ゆっくり
  • Demerit

    • 葉の色が濃く厚みもあるため重い印象
    • 下草に日があたらないため下草が育ちにくい
    • やや寒さに弱い

シンボルツリーを選ぶ際のポイント

シンボルツリーとは、お家のシンボル的存在であり、家全体が華やかに見え、家族とともに成長していく木が住まいの象徴にもなります。

そんなシンボルツリーですが、落葉樹と常緑樹、どちらが適しているのか?
実はこれには正解はなく、植える場所、環境によっても変わってきます。

落葉樹は少し日陰の涼しい場所に、常緑樹は日当たりの良い暖かい場所に適していると言われています。
自分の住んでいる地域の気候や環境にあっているかを知ることも大切です。

また、目隠しに使いたい等の目的や、花が咲くか実がなるのかなども選ぶポイントになってきます。
せっかく植えたシンボルツリーが枯れてしまっては悲しいので、目的と植える環境を十分考慮して選んで見てください。

我が家のシンボルツリーは?

最後に、我が家のシンボルツリーをご紹介します。

我が家の玄関先のシンボルツリーは、ツリバナ(落葉樹)です。
12月は左の写真のように葉がなく、冬らしい立ち姿でしたが、春になると柔らかい印象の葉をつけ、5.6月にピンク色の可愛い花を咲かせます。

秋になると紅葉とくす玉のように開く赤い実をつけるので、四季折々の顔を見せてくれるシンボルツリーです。

落ち葉拾いはちょっと大変ですが、玄関先という一番目立つ場所に植えたツリバナの変化を、私も含め家族全員がいつも楽しみにしています。

皆さんも是非、自分にぴったりのシンボルツリーを探して見てください。

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